一日一編の法話 動画など
人生にはさまざまな挫折が起こります。
病気、交通事故、家庭の不和、不運、いずれも人間関係のしがらみ、感情のもつれなど単純な原因でない絡み合いが不安と悩みを作り出します。
仏教でいう輪廻(りんね)は、迷いの世界から仏様に出会える安らぎの世界、上下ではなく横につながって救いを得られる安心の世界を行きつ戻りつ繰り返すことです。
地獄にあっても命がけで御仏の心を我が心とするとき、安らぎの救いを得られるのです、
へこたれてはなりません!!
仏教で説く慈悲の心の実践には四つの項目があります。
一・人に施しをする行為
二・優しい言葉をかける行為
三・人に利益を与え救済しよううとする行為
四・相手の立場で考える行為
の四つです。これらの実践には、人に善をなす者は自分を益する者で、安らかな幸福感が得られるという不思議があります。
「相手と共に分かち合う喜びと、共に悲しみ分かち合う苦しみ」
これが慈悲なのです。
人に物を施し恵むことを布施といいますが、布施には「財施」、「法施」、「無畏施」の三施があります。
人を笑顔で迎えるのも情けを施すことも布施なのです。
いたわりのある言葉で喜びを分かち合えば、必ずよい報いが返ってきます。
お彼岸には実践修行の一つである布施の意味考え、精進功徳を積みましょう。
人に悪いことをすればそれ相応の報いがあります。
しかし、相手に徹底的に仕返しをするたとえに
「目には目を歯には歯を」という言葉がありますが、これは仏教精神に反します。
人はみな仏の子ですから「恨みも辛みも後を見ていうたがよい」でさらりと心静かに生きたいものです。
人間老境に入ると往年の希望もなく、見るもの聞くものが悲観の種となり、変わりゆく世相のかげで老いゆく身に愚痴をいう憂き風が忍びこんできます。
そんな時には物事にこだわらず、あきらめることが必要だといいます。
「岩もあり木の根もあれどさらさらと たださらさらと水の流るる」
淡々と流れる谷川の水はたださらさらと我が道をながれていく、この心境が大事だというのです。