一日一編の法話 動画など
人は出会いによって心が通い合い、別れによって想いがさらに深められます。人の一生は儚いものですが死は絆を強くします。
死後の世界と現在の世界は互いに隔てなき世界「幽明(ゆうめい)」であるので、この世の者が心安らかであれば亡き人も心安らかです。
あの世の見えざる者への真心を捧げれば生きている者は必ず支えられ助けられるのです。
寿命とは命のある長さをいい「人の寿命は無常なり」と日蓮聖人は生命の儚さを申されています。
犬や猫などの動物は自分の寿命など考えて生きていません。その日々を懸命に生きています。
人間は寿命を意識し、動物たちに負けずに、与えられた寿命を大切に懸命に生きたいものです。
現代の世はともすれば老人を邪魔者扱いにする面が多々あります。
多くの経験を積み、ものごとに熟練して巧みなことを老練といいますが、これは一朝一夕にできる事ではなく長年の経験者なればこそできることです。
若者にはわからない人情の機微、良き習慣、人との接し方など老人からの教訓は大事です。
寿命が延びている現代社会にあって、どんなに年をとっても、人生引退せず妄執(もうしゅう)にとらわれずに希望と目標を持っての生活を切望してやみません。
人間はどこで人に見られているか分かりません。
思いがけないところで声をかけられることがあります。
壁に耳、天に口、石に耳あり、垣に目あり、耳は壁を伝うなどと言います。
密談などの洩れやすいことをたとえた 「壁に耳あり障子に目あり」という諺もあります。
人の感情を害さないように注意して円満な日々を送りましょう。
人には逃れることのできないものが七つあります。
一・生
二・老
三・病
四・死
五・罪
六・禍福
七・因縁 業
です。業とは作業行為のことで、
善悪の行為の報いが業報となって流転し、いかなる神力をもってもこの流れの中から一歩も出ることは出来ないとお釈迦様はおっしゃっています。
「汝の過去を知らんと欲せば汝の現在を見よ。汝の未来を知らんと欲せば汝の現在を見よ。」
俯して宿業の深さに目ざめ生きていることの幸せに、感謝!感謝!