一日一編の法話 動画など

2022-08-05 08:06:00

 反哺とは食べ物を口移しに食べさせることです。
動物のなかで親孝行の代表とされるのが意外なことにカラスなのです。
カラスは成長すると親ガラスのためにエサをくわえてきて親に食べさせるといいます。
それは「養育された恩返し」とは人が見て言った言葉です。

 「親は十人の子を養へど子は一人の親を養うこと難し」と聖人は言っていますが、親孝行するとは本当に難しいことです。

 「親孝行したい時分には親はなし」という諺がありますが、「親孝行をしたくないのに親がいる」ということのようです。

2022-08-04 09:20:00

 私たちは「般若」というと、能の舞台で用いる怖い顔をした鬼女の面を連想します。
怒りや嫉妬を表すこの面は心理を認識できる知慧を表しています。

 寝ぼけ眼で、人生のまともな生き方に目覚めない人々のために「般若」は怖い顔をしています。
自分の生き方の強さ深さ広さを磨くために、ものへのこだわり、偏りにとらわれないことを「般若」から学ばねばなりません。

2022-08-03 09:53:00

 人間は誰でも自分を愛し大切にします。
他人も自分も命の根源は一つであり、同じ方向に立って一つのものを見つめると、他人の喜びや痛みが自分のことのように感じられます。

 風呂の湯を手で向こうへ押しやればこちらに返ってくるように、こちらにかき寄せれば向こうへ行ってしまうように、人に尽くし与えゆずる、
この行為が自分の喜びを深くします。

 共存共栄は人の世の法則です。

2022-08-02 09:29:00

相手の人から受けた親切などに対して、感謝の意を挨拶語に「お蔭様」があります。

 おかげとは、神仏が力を加えて人間を護る、神仏の助けです。
 また、おかげをもらって九死に一生を得たなどというように、おかげは感謝から生まれる人の喜ぶ心です。

 「普天同慶(ふてんどうけい) 日月増輝(じつげきぞうき)
 天下の人々が喜びあっていると、日と月はますます輝きを増して皆を照らすように、天は大きな幸いを授けてくれるのです。
笑顔で感謝したいものです。

2022-08-01 12:24:00

 仏教が大衆仏教としてさまざまな分野で影響を与えるようにのは、平安時代後期から鎌倉時代初期、この時代に三つの流れとして創立されたのが
「浄土と禅と日蓮」これらの修業を一つの行いに絞ったのが浄土教の「念仏」、禅の「座禅」、日蓮の「唱題」でした。

 大衆仏教はこれ等の実践によって急速に庶民に浸透して現在に至っています。
日蓮聖人の主張された「唱題」は、法華経に帰依し御題目を唱えれば先祖は子孫の供養によって成仏できるというのです。

 一切の物事は因縁や縁が寄り集まって成立している「因縁生起」でこれが仏教の根本思想です。

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