一日一編の法話 動画など
手のひらを合わせて神仏などを拝む合掌の姿は、尊いものに頭を下げる畏敬の念と少しでもそれに近づこうとする菩提心が養われます。
この世とあの世は隔てなき世界。
手を合わせる心に念ずれば必ずあの世に通じます。忘れてはならないことは決して一人ではないということです。
手を合わせるところに亡き人はおいでになられます。
合掌の精神を省みたいものです。
何気なく毎日を送っている私たちの周りには、事故や災難にあったり病気になったりして苦しんでいる人たちが大勢います。
自分の身に降りかかってこなければ安穏な日として過ごしています。
「生あれば死あり」 死の悲しみは誰しも生涯のうちで何度かあります。
その悲しみや苦しみが大きければ大きいほど修行するための「種」となって魂を磨くのです。
仏様の前に立って手を合わせ、「自分は今、仏様の後光に包まれている」とそう思った時、ほんとうに後光に包まれているから不思議です。
「人事を尽くして天命を待つ」。
人生にはさまざまな挫折が起こります。
病気、交通事故、家庭の不和、不運、いずれも人間関係のしがらみ、感情のもつれなど単純な原因でない絡み合いが不安と悩みを作り出します。
仏教でいう輪廻(りんね)は、迷いの世界から仏様に出会える安らぎの世界、上下ではなく横につながって救いを得られる安心の世界を行きつ戻りつ繰り返すことです。
地獄にあっても命がけで御仏の心を我が心とするとき、安らぎの救いを得られるのです、
へこたれてはなりません!!
仏教で説く慈悲の心の実践には四つの項目があります。
一・人に施しをする行為
二・優しい言葉をかける行為
三・人に利益を与え救済しよううとする行為
四・相手の立場で考える行為
の四つです。これらの実践には、人に善をなす者は自分を益する者で、安らかな幸福感が得られるという不思議があります。
「相手と共に分かち合う喜びと、共に悲しみ分かち合う苦しみ」
これが慈悲なのです。
人に物を施し恵むことを布施といいますが、布施には「財施」、「法施」、「無畏施」の三施があります。
人を笑顔で迎えるのも情けを施すことも布施なのです。
いたわりのある言葉で喜びを分かち合えば、必ずよい報いが返ってきます。
お彼岸には実践修行の一つである布施の意味考え、精進功徳を積みましょう。